民医連新聞

2023年8月22日

憲法カフェ ぷち㉛ どうなる保険証!!

 政府は、マイナンバーカードに保険証の機能をもたせて(マイナ保険証)、現行の保険証を廃止する予定でした。しかしマイナ保険証に関するさまざまな問題が露呈して批判が強まると、マイナ保険証を持たない人には代わりに「資格確認書」を発行するとしました。
 この資格確認書は、現行の保険証とほとんど同様に使えるようです。でもそれって、現行の保険証と何が違うのでしょうか。誰もが疑問に思うところですが、明確な答えはアナウンスされていません。
 運転免許証や母子手帳についても、将来的にマイナンバーカードと一体化させるとされていますが、もしこれらも保険証のように廃止されてしまうと、結局、また「○○確認書」を発行することにならないでしょうか。将来、マイナンバーカードを扱えない高齢者の財布は、見慣れない「○○確認書」でいっぱいになるかもしれません。
 また、ITに強い若者世代なら、すべての公的証明書をマイナンバーカードに一体化させて問題ないとも言い切れません。例えば、個人情報満載で唯一の身分証となったマイナンバーカードを紛失してしまった場合に、どうやって本人確認するのでしょうか。そして、プライバシー(憲法13条)は守られるのでしょうか? そもそもこんな制度、主権者国民は望んでいるのでしょうか? 問題ばかりのマイナンバーカードは、いっそ廃止も議論されるべきです。(明日の自由を守る若手弁護士の会)

(民医連新聞 第1789号 2023年8月21日)

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ