民医連新聞

2003年9月1日

企画名人(11) きれいに着飾り「ファッションショー」 ―玉島協同病院―

 今回は、岡山・玉島協同病院です。ここでは、療養病棟の患者さんを中心に「ファッションショー」にとりくんでいます。看護師の河原栄子さんからの通信です。

 当院では、八年ほど前から「ファッションショー」にとりくんでいます。
 普段外出の機会の少ない患者さんにも気分転換におしゃれを楽しんでもらうことが目的。活気、発語、自発性が低下している入院患者さんがおしゃれに関心を 持つことで、「私もまだすてたもんじゃないでしょ」と元気になることを期待しています。
 先日、当院食堂で「七夕会」がありました。「ファッションショー」はその企画の一環で行いました。モデルは療養病棟の六人の患者さんにお願いしました。
 当日は、モデルの患者さんが、きれいにお化粧をして着飾りました。モデルの名前がそれぞれ紹介され、曲が会場に流れ「ファッションショー」が始まりまし た。
 九三歳の女性Hさんは、お化粧して、家族が用意した黒地に花柄のブラウスとロングスカートに着替えパールのネックレスを身につけました。そして、いよい よHさんの出番。名前を紹介されると、しっかりと顔を上げ、職員にエスコートされて会場を一周。辺りを見回し観客に視線を向けて素敵な表情を見せていまし た。
 唯一、男性で参加した九三歳のMさんも、眉を整えて、かつて愛用していた浴衣を身につけ、ニコニコしながら周囲に手を振っていました。
 他の四人も生きいきとした表情でモデルをつとめ、観客からは感動のあまり歓声があがりました。
 「ファッションショー」の終了後、モデルになってくれた患者さんの写真を撮影。後日家族にプレゼントしました。

(民医連新聞 第1315号 2003年9月1日)

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