MIN-IRENトピックス

2020年10月6日

リレートーク 私と被爆75年(7) 同じ志を持つ仲間から学んだこと 新潟・下越病院診療放射線技師 藤倉君予さん

 今年は被爆75年。反核・平和運動を行う全国の仲間にとりくみや思いを聞きました。核兵器のない世界をつくるために私たちにできることは?

 退職する先輩技師の後を引き継ぐ形で平和社保委員の活動を始めました。事務局の一員として委員会運営をサポートしたり、学習会や集会に参加したりと、多くの刺激をもらいました。
 特に記憶に残っている出来事は、委員になって2年目の夏に山梨で開催した地協の平和社保活動学習交流会に参加したことです。初めての平和社保活動でした。山梨にある陸上自衛隊北富士演習場の名前は聞いたことがなかったので、現地に行くまではその規模を想像することはできませんでした。実際に現地に足を運び、砲撃演習で枯れ、荒れ果てた富士山の裾野の様子、湖畔周辺の民家すれすれまで近寄ってくるオスプレイの衝撃など、演習場周辺に住む住民たちの苦悩は想像を絶するものがありました。
 2日間の学習会には参加者同士でディスカッションをする時間が多く、年齢や職種、民医連歴など関係なく、現地で感じたことや、現在日本が抱える問題などについて話し合いました。参加者の平和活動や社会情勢への関心が非常に高く、圧倒されるばかりでした。同時に話し合いをすすめ、問題への理解が深まっていく過程はとても和やかで楽しい時間でした。自分の事業所を出て学ぶことは新たな出会いや発見があり、同じ志を持つ仲間との交流は2年間の平和社保活動の中でいちばん刺激的でした。
 まだまだ世間知らずな自分が県連の枠にとらわれず外の世界を見ることで、さらに平和社保活動への理解を深めることができれば、という思いで参加を決意したNPT再検討会議でしたが、残念ながら新型コロナウイルス感染症流行の影響を受けて中止となりました。感染拡大で経済的な問題を抱える人びとや、社会的支援が行き届かない世帯が増えてくることが予想されます。民医連の掲げる無差別・平等の医療が求められているのではないかと考えます。

(民医連新聞 第1723号 2020年10月5日)

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