声明・見解

2004年6月5日

【抗議声明2004.06.05】年金改悪法案の強行成立に満身の怒りをもって抗議するとともに、参議院選挙で審判をくだそう

2004年6月5日

全日本民主医療機関連合会
会長  肥田 泰

 6月5日、自民・公明与党は、国民の7割が反対し、多くの問題点がある年金改悪法案をまともな審議もせず 強行採決した。ウソとゴマカシで衆議院を通過させ、衆議院でも参議院でも中央公聴会を開かず、さらに参議院では野党の質問権を奪い、議会制民主主義を踏み にじって強行成立させた。私たちはこの暴挙に満身の怒りをこめて強く抗議する。

 この法案は、年金保険料を十数年連続で値上げし、給付水準は実質15%も引き下げるもので、長引く不況の中で明日の生活費にも苦しんでいる人たちの生活 をいっそう苦しめるばかりか、保険料未納者のさらなる増大をまねき、年金の空洞化を促進し、年金制度を崩壊させるものである。さらに給付額の少ない国民年 金受給者にとっては、憲法25条に定める生存権が奪われかねない状況になるものである。

 このような重大な問題点に加えて、参議院の審議では政府案にゴマカシと偽りがあることが明らかになった。その第一は、これまで政府は国民年金の保険料を 13年連続して値上げするが、上限を決めそれ以上は上げないと言ってきた。ところがこれは偽りであり、物価や賃金が上がれば、国民年金の保険料は、上限を 大きく超えて月2万円にも3万円にもなり、値上げが限りなく続くことである。第二は、厚生年金の場合、収入の5割は確保すると強調してきが、5割もらえる 人はごくごく一部で、それも年金をもらいはじめる年だけでありその後は減りつづけ、3割台になるケースも出てくる。これでは「100年安心」どころか、 「100年不安」である。

 自民・公明与党は、このような重大なことを国民に隠したまま、衆議院で法案を通過させ、参議院へ送った。まさに非道な行為であり、断じて許すことができ ない。

 以上のように、年金改悪法案は重大な問題点をはらんでいるもので、国民の不安や怒りは増大している。ましてや低所得者の生活を破壊し、生存権を奪うなど 断じて容認できない。

 今大事なことは社会保障を充実させ、国民の将来不安を和らげ、安心して過ごせる老後を保障することである。私たちは国民のいのちと人権を守る広範な人々 と共同して、社会保障制度の拡充をめざし、このような国民の生存権を奪う勢力に対し、来る参議院選挙で審判をくだすことを呼びかけるものである。

以上

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