民医連新聞

2014年8月4日

共同組織委員長・責任者・担当者会議ひらく “まちづくりの主体者”として質・量ともの発展めざし

 全日本民医連は共同組織委員長・責任者・担当者会議を7月19~20日に東京で開き、36県連から135人が参加。9月に神戸市 で行う共同組織活動交流集会と、10~11月の共同組織拡大強化月間に向け、交流し意思統一しました。月間の拡大目標は共同組織8万と『いつでも元気』 5000部(純増)です。

 四年ぶりの開催。この間の情勢の変化を反映し、集会では地域包括ケアに関する発言が目立ち ました。国が二〇二五年に向け、公的責任を縮小し自己責任による地域包括ケアを確立しようとする中、民医連がめざす「無差別・平等の地域包括ケア」を実現 するには、共同組織のこれまでにないとりくみが必要です。
 集会で講演した藤末衛会長は、これを「画期を創る」と表現。共同組織がまちづくりの主体者として、質的にも量的にも発展することが欠かせない課題であることを確認しました。
 「二〇二五年に向け、誰もが安心して住み続けられるまちづくりに向けた課題」と題してシンポジウム。全日本民医連の林泰則事務局次長と、地域分析に基づ きまちづくりをすすめる長野、埼玉、石川の報告がありました。
 林さんは地域包括ケアについて解説。政府は「自助・互助・共助・公助」の役割分担論を掲げ、自己責任の「自助」と、ボランティアや住民組織、企業が担う 「互助」に重きを置いている。政府の新自由主義的な互助と対峙するためには、共同組織の行う「見守り、助け合い、居場所づくり」などの活動がより重要にな る、と強調しました。

地域密着で在り方見直し

 上伊那医療生協(長野)は、上伊那地域を人口六万人単位で三ブロックに分け、三つの総合ケアセンターを拠点に地域包括ケアに対応しています。二〇一五年開設予定の飯島町の総合ケアセンターは、町長が会長の「まちづくり会議」とともに事業計画を立てています。
 医療生協さいたまは昨年から、県内に一〇ある二次医療圏単位ごとに地区支部をつくり、より地域に密着した組織に改革。支部の担い手づくり、後継者づくりで成果を挙げています。
 また、石川県健康友の会連絡会は、来年三月までに県内七つの健康友の会と一つの医療生協を法人の枠を超えて統合する計画を報告。現在は事業所を中心に支 部がありますが、今後は事業所空白地も含め全自治体に支部を確立し、行政区と生活圏で健康権、生存権を守る組織づくりをすすめると報告しました。

(民医連新聞 第1577号 2014年8月4日)

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