民医連新聞

2002年12月11日

“患者まもる活動”“地域の状況”/“『元気』ふやし”など交流

国会内民医連集会で

 11月27日、国会内で民医連交流集会を開催し、16県連43人が参加。「月間延長してたたかう」などの決意や、元気増やしの成果、地域の状況について発言がありました。一部紹介します。

 手遅れで死亡例も
 宮城県連では、月間を12月いっぱいまで延長。総会で決めた目標に「こだわろう」との決意から。12月7日には「医療改悪反対」一本でつながりのできた団体に呼びかけて県民集会を開きました。
 県連は、1年前に「国保プロジェクト」を設置しました。四つの病院の中堅医事課職員とSWが中心になり、患者の事例から国保問題に迫ろうというもので す。レセプトが返戻された患者さんに連絡し訪問もし、資格書の事例があったら支援する一方、情報を蓄積しています。この間に、6件の資格書での受診があ り、2人が手遅れで死亡しました。地域の状況を職員がつかみ、月間でもふんばる構えです。

(宮城民医連事務局、神馬 悟)

*  *  *

 坂総合病院で手遅れで死亡した事例は30歳代の男性。日雇い建設業に従事していましたが、失業。家賃も払えない 状態でした。驚いたのは、住民票が抹消されてたこと。多賀城市とかけあい住民権を復権させました。1カ月で死亡されましたが、もし病院に来なかったら行き 倒れていたでしょう。「医療費が払えない」という相談に日々対応していますが、50~60歳代の建設業の失業が深刻。
 月間では、職場として訪問活動を行いましたが、まちを歩くとホームレスが増えたことに気づきます。凍死しないかと心配です。

(坂総合病院・SW、斎藤友子)

「未収金」から早期相談へ
 長野中央病院では、糖尿病外来の中断患者の実地調査を行いました。昨年受診し、今年六月までに一度も受診のない患者105人が対象。聞き取り調査と働き かけの結果、17人が再受診し7人が予約。中断理由には、待ち時間や説明不足のほか、経済的問題、保険がない、仕事が忙しくて休みが取れないなども。中断 防止のための業務改善や、療養条件を整えるためSWの関わりをすすめています。
 また県連の「未収金担当者会議」から1年たち、松本協立病院では医事課が未収金担当を1人から6人に増やし、SWと合同会議を持ち、支払い困難な患者さんの状況把握と「早めの支援活動を」めざしています。
 毎日、業務終了時に未収金のある人に電話し対話。そのほか各事業所で予約したが、受診しなかった患者への電話かけや中断チェックを強めています。

(長野民医連事務局、斉藤茂彦)

『元気』で班会。増えた!
 親仁会では、『いつでも元気』増やしで、目標突破した事業所が続き、全体で166部増やし、約60%の達成率です。
 今月間の方針の重点は「班会を開こう」。班会では『元気』を使って学習会を開こう、未加入の人をだれか必ず「ゲスト」に呼ぼう、職員も「会員」として居住地の班会に出席しよう、などを呼びかけました。
 従来の班会の多くは医師や看護師が講師で出かけ、健康チェックをする形。もっと自立した班運営ができないかと考えての提案です。
 保健委員さんが中心になり『元気』の記事をテキストに班会をすすめます。ある班では「肥満」を学習し、次は栄養士さんの話を聞こうなど、次のテーマや年間計画を考えました。
 月間中、95回の班会が開かれ、15の班が新しくでき、149班になりました。

(福岡・親仁会、遠山光義)

 (民医連新聞2002年12月11日/1295号)

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