民医連新聞

2002年11月21日

「宣言」は地域へのアピール手段に/ 東京勤医会・野田南部歯科 福田かよ子(事務長)

 醤油の町として知られる千葉県野田市に「野田南部歯科」ができたのは、今から五年前。今では、地域になくてはならない医療機関として定着してきました。
 「地域の中で当歯科をさらにピーアルしていこう。私たちの考えをひとつの文章に表そう」ということで、私たちの「宣言」づくりを行うことになりました。
 つくるにあたり、まず一人ひとりに自分の考えを書いてもらい、その中で全員が一致したものを文章化しました。
 第1にあげたのは「インフォームドコンセント」です。「治療方針に納得できなかった」「子どもがこわがり治療できなかった」「もう手遅れと治療をあきら めていた」という声に応えるためです。私たちは、患者さんの医療要求を十分に理解し、いっしょに治療計画を立て、納得のいく治療をすすめていくことを掲げ ました。
 第2に、友の会との関係を重視しました。診療所と歯科を立ち上げる際に大いに力を発揮してくれ友の会と地域の人たちとともにあゆんでいくこと。
 第3は、医療技術の前進ををたえず身につけること。
 第4に、平和運動へのとりくみを重視する項目を入れました。
 私たちは日ごろ、医療・福祉について深く考えることがありませんでした。しかし、医療・福祉宣言をつくる過程で、スタッフ一同、あらためて学ぶことができました。
 これからも地域の「かかりつけ医」として、口腔ケアを意識した治療を継続できるように医療・福祉宣言を生かし、かかりやすい歯科診療所になるようにしたい考えております。

医療・福祉宣言「地域と共に 歩む・野田診療所」

1.私たちはインフォームドコンセント(説明と同意)を重視し、専門家の立場から十分に説明をし、「笑顔で患者さんの立場に立った医療活動」を患者さんと共に治療計画を立て、治療を進めて行きます。
2.私たちは歯科の分野だけにとらわれず、地域の人々や友の会・諸団体と、医療・福祉・その他関連機関とともに、連携を計り、知識を深め患者さんと相対的に関わっていきます。
3.私たちは、学び、研究、教育をすすめ、技術向上をめざし日々進歩する医療技術に、遅れないよう、知識の獲得に努めます。
4.私たちは、平和を脅かす動きに反対し、平和運動に取り組みます。
5.私たちはかかりつけ歯科として、お口の中全体の治療を継続的に進めていきます。

 野田南部歯科職員一同

(民医連新聞2002年11月21日/1293号)  

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