もんじゅ君のエネルギーのおはなし第１５回　秘密保護法のどこが心配なの？文・絵　もんじゅ君

　こんにちは。１２月６日にかなりムリな感じで特定秘密保護法が成立して、がっかりした人もすくなくないんじゃないかな。
　ボクも、大飯原発が再稼働したときよりもズーンときました。法律は、できてしまったらずっとあとへ影響がつづくもんね。

特定秘密保護法と原発、関係あるの？

　これまでも原発に関することにはナイショが多かったの。「なぜこう決まっているのか？」がわかりにくい部分が多いんだよね。
　原発って発電施設であるとともに、軍事にもかかわってくることがあるんだ。もし戦争になって原発が攻撃でもされたら、放射性物質が漏れてたいへんなことになるでしょ。
　原発っていうのはそういう施設だから、いろんな情報が特定秘密に指定される可能性もないわけじゃないんだね。

秘密になる＝「責任逃れ」ができる

　ボクは、秘密が増えることの最大の問題は「責任があいまいになる」ことだと思うの。安倍政権になってから、たとえばエネルギー計画に関する委員会も民主党時代よりずっと閉鎖的になったんだ。会議の回数が減ったり、インターネット中継もなくなったり。
　そうするとけっきょく委員会って、事務方の人たちがつくった案を承認する場になってしまうんだよね。だいじなことは、会議じゃなくて、前段階で決まってしまう。その前段階の部分の書類が秘密あつかいになってしまったら、「だれが考えてこんな計画ができたのか？」がわからなくなってしまうでしょ。

みんながちょっぴりビクビクする！？

　だけど、今回の成立騒動だけでもインパクトがあったと思うの。こんな法律が！ってことがつよく印象づけられて、みんなのなかにちょっとでも「さわらぬ神にたたりなし…」って遠慮する気持ちが芽生えてしまうとしたら、それも秘密保護法の弊害のひとつじゃないかな。法案はまだ通っただけで、施行までには１年ほどかかるらしいね。ヘンだと感じることを「ヘンだね」ってまわりの人と話していく。それを大切にしていきたいね。