民医連新聞

2013年10月7日

“TPPの危険性 もっと広げよう” 学者、市民らがシンポ

 九月一四日、シンポジウム「このまますすめて大丈夫なの? TPP交渉」が東京で行われ、四〇〇人が参加しました。主催は、TPP参加交渉からの即時撤退を求める大学教員の会、TPPに反対する弁護士ネットワーク、主婦連合会。
 日本医師会やJA全中、自治体首長など八人が発言。参加者とのパネル討論も交えながら、TPP交渉への参加が国民生活全般に打撃を与え、国家主権ですら 多国籍企業に脅かされる大問題であることを明らかにしました。また批准阻止に向け、幅広い分野で共同し、たたかう決意を固める場にもなりました。
【TPPと医療…医師会の報告】日本医師会の中川俊男副会長が「TPPと医療」のテーマで特別報告。いま、日本の医療が危機にさらされている、と述べた上で、TPPは米国が長年要求してきた日本の医療市場の開放や「規制緩和」を急激にすすめる、と指摘しました。
 また、政府がTPP交渉参加をめぐり繰り返している「公的医療保険の堅持」に対する医師会の見解は、全国民が公的保険に入ってさえいれば良いのではな く、(1)公的保険の適用範囲をこれ以上狭めない、(2)混合診療の全面解禁をしない、(3)営利企業を参入させない、の三点が最低限守られていることだ としました。政府が閣議決定した「日本再興戦略」(六月)にはすでに、保険外診療の先進医療を拡大する方針が書き込まれていることも紹介し、「新自由主義 から公的医療保険制度を守るために、矢尽き刀折れるまでたたかいたい」と、表明しました。


シンポジウムの発言者
 十勝町村会長・高橋正夫本別町長/JA全中・小林寛史農政部長/東京大学・鈴木宣弘教授/主婦連合会・山根香織会長/杉島幸生弁護士/アジア太平洋資料 センター・内田聖子事務局長/日本消費者連盟・山浦康明共同代表

(民医連新聞 第1557号 2013年10月7日)

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