民医連新聞

2013年4月1日

列島に響け!原発いらない あきらめない 風化させない すべての廃炉まで

 東日本大震災、福島第一原発事故から二年。毎週金曜日の脱原発行動は全国で続いています。三月一〇、一一日、各地で「原発いらない、復興を」の声が上がりました。

【福井】
 福島第一原発事故から二年目の三月一一日を前に、福井民医連も参加する実行委員会は一〇日、「3・11メモリアルアクション~原発のない新しい福井へ~」を開催しました。
 昨年は原発のある敦賀市で行いましたが、今年は県内最大都市の福井市で、一年間の運動の広がりを力に開催しました。「福井で集まろう6・17集会」や、 毎週金曜日の関電・県庁前抗議行動、毎月一一日の市民行進などでつながったミュージシャン、若者の「ピースアクション実行委員会」などの団体・個人ととも に開催できました。
 会場内では原発ゼロや平和、自然エネルギーなどをテーマにした展示が注目を集めました。ステージでは、第一部でミュージシャンによるライブや合唱団、親 子の歌声が会場に響き(写真)、第二部では一二人がリレートークで原発ゼロを訴えました。福井民医連の平野治和会長がチェルノブイリ視察について報告。注 目を集めました。約三時間の集会のあと、雨をはねのけて県内各地から集まった一二〇〇人が市内を行進し、「原発のない新しい福井をつくろう!」「大飯原発 を止めよう!」「高速増殖炉『もんじゅ』を今すぐ廃炉に!」のスローガンをアピールしました。
(錦織龍彦、福井民医連事務局)

【愛媛】
 「フクシマを繰り返さないために―集まろう!歩こう!伝えよう!私たち住民の思い」をスローガンに、「伊方原発をとめる愛媛集会」が松山市で開催し、四〇〇人が参加しました。
 伊方原発をとめる会の草薙順一事務局長が「絶対にフクシマを繰り返してはならない」とあいさつした後、伊方原発運転差し止め訴訟原告団の中川創太弁護士 ら一〇人が発言。会津市出身の須藤昭男牧師は「安倍首相は安全確認された原発は再稼働というが、安全の本当の意味が分かっていない」と批判しました。伊方 原発をとめる会事務局で愛媛生協病院事務の酒井恵さんが「いのちと未来を救うために、伊方原発は廃炉にすべきであることを宣言し、国、愛媛県、四国電力へ の働きかけの努力を続けます」という集会宣言を提案しました。
 愛媛県庁前で「県知事は原発再稼働を認めるな」とシュプレヒコールをした後、市内をパレード(写真)。大飯原発の次に再稼働が狙われている伊方原発を必 ず廃炉にしようと、民医連・医療生協から約五〇人が参加しました。
 翌日、伊方原発をとめる会は一四万八四二筆(累計二一万七〇八八筆)の「伊方原発を再稼働させないでください」署名を県知事に提出しました。
 愛媛新聞(三月一一日付)は、「伊方原発再稼働反対六一%」の見出しで世論調査の結果を発表。「安全性に対する懸念の声が八八%」など、県民の過半数は 原発再稼働に反対で、一年前と変わらず、安全性への懸念が強いことを示しました。(倉田均、愛媛民医連事務局)

【静岡】
 浜松では、三月一〇日に浜松駅前で浜岡原発廃炉署名行動と、翌一一日に反原発 3・11追悼集会を行いました。駅前では、替え歌などのライブステージや各地の原発訴訟原告の意志表明など、多彩な年齢の方が集まりました(写真)。 「NO NUKES」と書かれたおそろいの黄色いTシャツを着ている親子もいて、アピール度満点でした。
 一一日には、震災の起きた時間に黙とう、坂総合病院の全職員集会のアピール文を読みました。署名中に高齢の女性が「戦争に進んでいった時と同じように、 国の一部の人が勝手に悪い方向にいってしまう」と。反原発に多くの人が関心をもってもらいたいと思います。(坂本宏美、浜松佐藤町診療所)

【東京】
 東京では、日比谷公園、国会前、省庁のある霞が関一帯が終日「脱原発」を訴える人たちで埋まりました。原発の再稼働や新増設などをねらう安倍政権に怒った約四万人が参加しました。
 首都圏反原発連合(反原連)が日比谷野外音楽堂で開いた集会に先立ち「原発をなくす全国連絡会」が行った集会では、被災地からの発言が参加者の心を打ち ました。原発事故で離散した家族や学友のこと、「原発をなくして」と訴えた福島の女子高校生たち。岩手の自治体職員は、町の予算は被災前の一〇倍化したが 職員数は一割しか増えていない問題を報告。そして、宮城・若林健康友の会から、仮設暮らしの被災者が「先の見えない日々」に苦しんでいる様子が語られまし た。
 反原連の集会後、参加者は国会に向け請願デモ。「原発いらない」「再稼働反対」の声をあげました。(木下直子記者)

【青森】
 青森県には活断層がある東通原発、建設中の大間原発、六カ所再処理工場など核関連施設があります。一〇日には、県内二カ所で原発ゼロを求める集会が行われました。
 青森市で開かれた集会には、吹雪のなか一三〇〇人が参加。「さようなら原発一〇〇〇万人アクション」呼びかけ人でジャーナリストの鎌田慧さんも駆けつ け、「国際的にも原発をなくそうという議論が大きくなっている。経済のために人のいのちを犠牲にする原発はなくしていこう」とあいさつしました。
 会場から青森県庁までデモ行進し、「原発マイネ」(原発ダメ)とシュプレヒコール。最後は参加者で県庁を包囲し、原発反対の意思をアピールしました。 (矢作史考記者/写真・荒岡英孔、八戸医療生協)

【沖縄】
 県民広場で統一連主催の「3・11行動」を行いました。原発について各加盟団体から訴えたり、チラシ・ティッシュ配り、署名活動、募金活動を行いました (写真)。チラシを配っていると、さまざまな人から意見をいただきました。
 原発問題では、放射能に汚染され、家に帰れずに避難している人たちが約一六万人いること、事故現場で働く人たちの環境、放射性廃棄物の問題等、改善されていない点も数多くあると感じます。
 年を追うごとに風化しないよう意見を持って行動し、助け合って一日も早い復興をめざしたいと感じました。(外間祥生(ほかまよしみ)、こくら虹薬局)

(民医連新聞 第1545号 2013年4月1日)

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