民医連新聞

2013年4月1日

新入職員のみなさんへ 全日本民医連 藤末衛会長からのメッセージ 地域医療と介護のプロそして社会を変える人に

 民医連にようこそ!
 共に考え、悩み、行動する仲間としてみなさんを歓迎します。人は、何をさておいても家族と自らの健康を大切に考えており、みなさんはその健康に直接かかわる職業人となります。
 人はなぜ、不健康になったり、病気になるのでしょうか。出来上がった病気や障害をどのように治療するのか、ケアするのか、それが学びの中心だったみなさ んから見ると、唐突な質問かもしれませんね。病気の原因といえば、微生物を含む自然や環境、遺伝や加齢、個人の習慣などが当然思い浮かぶでしょうが、最近 注目されているのは社会的な要因、今日の社会のあり方がもたらしているリスクです。
 職業や働き方、経済格差の拡大、出生前・乳幼児期の過ごし方、コミュニティーのあり方までが不健康や病気の発生に大きく影響しているとの医学的証拠が 次々と発表されています。個人の努力や責任だけでは何とも解決できない原因が存在し、事態が深刻化しているというのです。

*    *

 民医連は、歴史的に疾病を生活と労働の視点でとらえ、活動してきました。そして、東日本大震災などにも人災、社会的災害の要素があることをふまえた救援活動をしてきました。
 そしてあらためて、人々が健康に生きてゆくことを「人権」として、国が保障する重要性を日本社会に発信し、自らはその担い手としての役割を果たしたいと思います。
 現場は超多忙ですが、一人ではできない仕事も、仲間がいれば実現できます、みんなで話し合い、行動すれば生きやすい社会を創ることもできるでしょう。
 地域の医療と介護のプロフェッショナルに、社会を変える人に、ともに育ちあいましょう。

(民医連新聞 第1545号 2013年4月1日)

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