民医連新聞

2012年11月5日

4000人で“いのち まもる” 東京日比谷で医療・介護国民集会

 「いのち・生活・安全まもる国民集会」が一〇月一七日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれ、約四〇〇〇人が医療・介護の充実や消費税増税反対をアピールしました。全日本民医連や日本医労連など一一団体の共催で、今年で七回目です。
 実行委員会を代表し日本医労連の山田真巳子委員長があいさつ。「医科で五一%、歯科で六四・八%が経済的理由で治療を中断」との保団連の調査結果に触 れ、「医療と介護を守るには、国民の側に立つ政治に変えなければ」と強調。「目に見え、音に聞こえる運動を」と呼びかけました。
 「病棟は欠員で夜勤は二~三人体制。処置や診療介助に走り回っている」(名古屋市立病院 看護師)、「介護の人材が集まらず、長い時間外労働に体をむし ばまれている」(福祉保育労)など現場からの報告が相次ぎました。
 被災地からも発言。岩手から、津波被害を受けた県立の三病院で働く医療労働者たちが登壇し、「いまだ病院再建の規模すらわからず、入院するには車で三時 間の病院に行くしかない」などと告発。宮城医労連の代表は、「懸命に立ち上がろうとしている今、消費税増税やTPPは復興の障害にしかならない」と訴えま した。
 福島の会津医療生協からは、県内外への避難者一八万人という中で今も放射能の影響から「避難すべきか否か」を突きつけられている現実を報告。「全てを奪 われ健康被害の恐れにさらされているのに、原発再稼働は許されない」と語りました。
 沖縄医療生協労組の代表は、県民の願いを無視して強行されたオスプレイ配備について批判しました。
 長野・諏訪共立ヘルパーステーションの小口香織さん(介護福祉士)は、「生活援助時間の短縮で、『具合はどうですか』の一言すらかける時間がない。この 現実を知ってほしい」と参加。岩手医労連の中野るみ子さん(看護師)は、「被災で医療ニーズは高まり、職員は必死で働いている。疲労が蓄積し、メンタル疾 患も増えた」と話していました。
 民主党と日本共産党の国会議員が連帯のあいさつをし、テノール歌手の新垣務さんは歌で激励。集会後、参加者は東京駅までデモ行進をしました。

(民医連新聞 第1535号 2012年11月5日)

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