民医連新聞

2007年8月20日

若いナースが語る「私の仕事、私の職場」 活用してます!パンフレット『キラっと輝くたからもの』 東京・立川相互病院

 夏休み。看護学生に向けた就職説明会や病院案内が活発に行われています。民医連看護を語るパンフ『キラっと輝くたからもの』も使われ始めました。パンフにも登場する立川相互病院(東京)から、看護学生委員会の若いナースたちの活動を紹介します。
(小林裕子記者)

 「どんなところで働きたいですか?」「雰囲気のいいところ…」。隣に座った看護学生に話しかける若いナース。笑い声がひびく昼食交流会です。各職場から一人出ている看護学生委員は、卒後一~四年目の若いナースたち。学生の気持ちがよくわかる世代です。
 八月四日、前日から看護学校三年生、大学四年生の二二人を対象にした「国家試験講座」でした。楽しみながら、合格へのモチベーションを上げようという企 画です。模擬試験「対策五〇問」をして、採点。そのあと「なぜ、その答が正しいのか」を実演で解説しました。今回はとくに「心電図を読む」を企画。男性職 員をモデルに、「一二誘導」を一人ひとり実習してもらいました。
 このプランは、看学生委員会の話し合いで浮かびました。「看護学校には心電図計が少ない。実習先の病院でも、時間がなくて全員が体験するわけではない。 ほとんどの学生は、他人がするのを見て、本で勉強するだけ」。自分が学生のとき「できたらいいな」と思っていた企画です。講習は予想通り好評で、交流会に は看護学生とすっかり仲良くなりました。

患者も看護師も大切に

 「講座」のあと、まだ就職先を決めていない学生七人に就職説明会と病院案内をしました。
 法人看護部長の櫛田葉子さんが、地域の要求で誕生した病院の歴史、差額徴収をしない精神、豊かな医療実践などを説明。そして「私たちが大切にしている看 護」の話へ。ALS患者さんと看護師のふれあいの例をあげました。
 ここで『キラっと輝くたからもの』の一節を大岡麻希子さん(事務)が朗読。心を閉ざしていた患者さんが看護師の働きかけで変化し、励まし合う関係になっ た話です。櫛田さんは「読んで泣いてしまった看護師長がいるんです」。
 同院は、専任の教育看護師長をおき、一人ひとりの成長をきめ細かく見守り、同期の仲間づくり、プリセプター(研修を援助する先輩看護師)になる前の研修など、様ざまな手だてで、〇六年卒から退職を出していません。

「長く働けるところ見て」

 大石学医師(四年目)が「医師と看護師の関係も良好です。いっしょに働けることを楽しみに待っています」とあいさつ。病院見学で、生きいきと説明する委員たちの姿は「職場が好き。看護が好き」と語っているようでした。
 委員の二年目ナースに『キラっと輝くたからもの』の感想を聞きました。「かわいい」「勉強に追われる看護学生が読む?」「これ、すごくいい話」「写真の 表情がいい。自分ならほしい」「男の子とナースの写真がいい」。
 就職の決め手は? 「給与や待遇で選んで、すぐ辞めてしまう人もいる。長く働けるところか見てほしい」「看護学生室の電話対応も大切。明るいとその気に なる」。三年目の八尾知絵子さんは「委員会は和気あいあい。人間関係が良いところも当院のアピールポイントです。委員はプリセプター世代です。就職したと き顔見知りがいると安心だと思います」。
 学生の一人は「働きぶりや表情を見ます」と話していました。八尾さんたちは、きっと気持ちをつかんだことでしょう。

全職員に読んでほしい

 全日本民医連理事の澤村雅美さんは、パンフの活用を訴えます。
 「民医連の看護はすてき」と伝える物語にしました。各病院の感動を伝えるパンフと併せて活用してください。看護学生や高校生、現役ナースだけではなく、全職員に読んでほしい。きっと新たな感動があります。
 学生は先輩を見て「たいへんそう」と思ったり、悩んでいます。「実際はすばらしいのよ」とメッセージを送りましょう。

(民医連新聞 第1410号 2007年8月20日)

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