民医連新聞

2007年3月5日

職場から地域へ9条の輪広げて ―全日本民医連 事業所・職場憲法闘争交流集会―

 二月八日、全日本民医連は、事業所・職場憲法闘争交流集会を開きました。三九県連一五四人が参加。この間、全国の事業所や地域、職場や青年、さまざまな単位で憲法九条の会をつくってきた経験を、交流する場になりました。全日本民医連からは、六点の行動提起がありました。

 集会ではまず、自由法曹団・前団長の坂本修弁護士が講演「『壊憲』手続き法・国民投票法の正体~法案阻止の展望をどこにみるか」。同氏は「国民投票法案を廃案に追い込めば、改憲をめぐるたたかいの第一ラウンドでは、憲法九条を守ろうという勢力の勝利」と呼びかけました。

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 女優の市原悦子さんが『ちいちゃんのかげおくり』(あまんきみこ)と、『凧になったおかあさん』(野坂昭如)の戦争童話を朗読しました。二篇とも、大空 襲を逃げ延びたものの、戦火で家族を失い、死んでいった幼い子どもたちのお話です。情感あふれる語りに、照明の落ちた会場のあちこちで、ハナをすする音 が。
 つづいて、シンガーソングライター・きたがわてつさんが登場。「本物の『憲法前文』や『九条』に触れてほしくて、曲をつけて歌っています」とトークも交え、熱唱しました。

青年・中堅職員が中心になって

 指定報告は四本。あおもり健康企画・あけぼの薬局からは、三年間続けている毎月九日と二五日の憲法宣伝について。情勢学習も力を入れる中で、今では職員たちもマイクを握り、自分の言葉で憲法の大切さを語っている、と報告しました。
 石川からは、民医連職員の枠を超えてひろがる「9ピース」の活動報告。原水禁世界大会に参加した青年有志が「九条で何かやろう」と相談し、結成しまし た。「しっとるけ~憲法九条、改正に賛成? 反対?」のシール投票や、ピースキャンドルなど、街に出てインパクトのある企画を連打し、若者や市民と対話 中。注目されています。
 愛知・千秋病院からは病院九条の会について。職員、患者、施設入所者九〇人で結成、中心に医師をすえ、学習会やフィールドワークを行っています。半年に 一度の大きな企画を軸に、院内の平和サークルや、近隣の民医連事業所九条の会と共同して活動しています。
 中堅職員が会の事務局を担い、生きいきした活動をしているのが「京都第二中央病院エリア9条の会」 。青年以外の層も意欲的に参加しているのが特徴。エイサーや音楽など、それぞれの得意分野を生かし、企画の主体になっています。「センスよく」にこだわり つつ、学習会や文化イベントなどにとりくんでいます。
 「平和への思いはみんな同じ 少数派にみえて実は多数派 勇気を出して あの人へ 声をかけることからはじまる 9条の輪」が実感です、と発表者は語りました。
 後半は、七つの分散会で、悩みやとりくみを交流しました。

(民医連新聞 第1399号 2007年3月5日)

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