民医連新聞

2006年7月3日

コンパス(2006.6.16~17理事会から たたかいは第2ラウンド 学習を力に前進しよう

医療改悪法は、全国から駆けつけた民医連の仲間が傍聴するなか、強行的に成立させられました。反対署名は二〇〇〇万筆を超え、民医連も約一五〇万筆集めました。国会前では、東京民医連の仲間が四〇日間、座り込みました。
 参考人質疑や地方公聴会では、自民党推薦の参考人を含め、ほとんどが反対もしくは重大な懸念を表明しました。改悪法には二一項目の異例な付帯決議がつき ました。その第一項は「保険給付外の範囲が無制限に拡大されないよう配慮をすること」、第四項は「高齢者への負担が過度にならないよう、低所得者への十分 な配慮を行うこと」。これら付帯決議自体が、成立した法の欠陥を証明しています。
 改悪介護保険法が実施され、歩行、起き上がり、寝返りに介助が必要な人が「要支援」にされ、ベッド、車イスが使えなくなり、ヘルパーを制限されたなど、困難事例が連日寄せられています。
 私たちは、最も現場を把握する者として、この現実を鋭く告発し、国や自治体に対するたたかいを強めなければなりません。
 国会を改悪法が通過した日、政府与党は「今後五年間で、社会保障分野の支出を一兆一〇〇〇億円削減する」と発表しました。在日米軍基地強化のためにはな ぜ三兆円もの税金を出せて、社会保障費は削減するのか。小泉構造改革の本質を多くの国民、医療・福祉関係者に伝えていくことが重要です。
 たたかいの第二ラウンドが始まります。地域医療を守るシンポの開催などを旺盛にすすめましょう。秋には月間を設け、全国的な運動として「高齢者生活・医療・介護実態調査」にとりくむ計画です。
 学習月間があと一カ月を切りました。各地で自らの事業所や職場、地域に引き寄せて、旺盛な学習運動が繰り広げられています。「現状に流されず、希望を 持って運動を広げていきたい」など感想が多数寄せられています。パワーポイント、DVD、『いつでも元気』「民医連新聞」が活用されています。『元気』は 職員の三四%が購読しています(全国平均)。熊本では約八割です。学習を力に、平和・いのち・人権を守るたたかいに前進しましょう。(事務局長・長瀬文 雄)

(民医連新聞 第1383号 2006年7月3日)

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