民医連新聞

2006年7月3日

差別しない社会へ ハンセン病市民学会で学ぶ

 富山で五月一三~一四日、ハンセン病市民学会第二回総会が開かれました。富山民医連も協賛し、事務局を担いました。二〇人を超す青年職員も要員・ ボランティアで活躍しました。また県連の新入職員研修の「人権と平和の体験学習」のテーマを「ハンセン病問題」とし、市民学会参加を組み入れました

 研修には、中途入職も含む二一人が参加しました。
 事前学習は、ビデオを見て、谺雄二さんの講演を聞きました。学会運営で多忙な中来てくれた谺さんは、人権や裁判闘争について話し「青年は希望。しっかり 学んで差別のない希望ある未来を築いて」と呼びかけました。
 ある新入職員からは「人間の尊厳、患者の権利、差別のない医療、当たり前なことだが、あらためて認識した」と感想が出されました。
 年次交流会を兼ねた第二回総会では、会務の他に、鎌田慧さんの講演、シンポジウム、分科会が行われました。参加者は、療養所入所者・退所者、家族・遺 族、支援者、市民、学者、学生など約八〇〇人。民医連からは約一〇〇人でした。シンポジウムは「胎児標本問題を考える」がテーマ。真相が未究明の問題があ ることを浮き彫りにしました。「ハンセン病入門」の分科会もあり、青年らが参加しました。(新保光男、富山医療生協)


【ハンセン病市民学会】 二〇〇五年五月に発足し、「ハンセン病に対する偏見や差別を解消し、歴史の教訓 を、これからの社会のあり方へと引き継ぐ」ための「交流、検証、提言」を目的にしています。宗教・家族・青年学生・教育など部会があります。一九九六年に 「らい予防法」が廃止され、二〇〇一年五月熊本判決が出ましたが、宿泊拒否事件など差別は依然強く残っています。「市民が問題の当事者として向き合おう」 と、年次学会では、市民が学習する機会を設けています。会員は約七〇〇人。

(民医連新聞 第1383号 2006年7月3日)

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