民医連新聞

2009年1月5日

輝く民医連の看護・介護 腹膜透析患者をデイで受け入れ 神奈川・平塚診療所 渡部由美(介護福祉士)

 当診療所のある平塚市内には、約四〇の通所介護施設がありますが、医療器具を使用する利用者は介護の手間がかかるため、受け入れる施設が少ないのが現状です。当デイは、医療機関と連携し、そうした利用者を積極的に受け入れています。
 地域包括支援センターから紹介された七〇代の一郎さん(仮名)は、腹膜透析の患者さん。軽度のマヒと認知症で、一日三回の腹膜透析の自己管理も難しく、生活全般に声かけ、見守りが必要でした。
  一郎さんの受け入れについて、開始までの数カ月間、家族や看護・介護スタッフ、ケアマネジャーで何度も話し合いました。問題は、(1)デイ室での腹膜透析 の処置は適切ではないこと、(2)入浴時に感染の危険性があること、でした。
 この問題解決のため、何度も面談し、主治医にも相談しました。相談の結果「処置はデイ前後、自宅で行い、そのためにデイの迎車を最後、送車を一番始めに しました。入浴は、先に入って浴槽につかる週とシャワーのみの週に配分しました。一郎さんは現在も当デイを利用中です。
 家族の介護負担を軽減するため、通所介護などの利用が不可欠です。医療器具利用者の受け入れ希望は、今後、ますます増えると思います。
 当デイは、そのニーズを積極的に受け止めるとともに、受け入れ施設を増やすために、介護報酬や介護保険制度の改正も訴えていきたいと思います。

(民医連新聞 第1443号 2009年1月5日)

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