副作用モニター情報〈232〉 スタチン系薬剤による脱毛
スタチン系薬剤による脱毛が4症例(メバロチン1例、リピトール3例)報告されました。
重症度1で、あまり注目される副作用ではありませんが、発症者本人にとっては深刻です。
症例1)60代女性:メバロチンを服用して、脱毛がはげしくなった。2~3日に1回の服用に減量して、脱毛も止まりコレステロール値も落ち着いた。
症例2)女性(年齢不詳)リピトール服用後約2カ月で、洗髪のたびに、ごぼっと髪が抜けるようになった。とかしても抜けると訴えあり。ベザトールSRに変更し、脱毛は止まった。
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製薬メーカーに確認したところ、因果関係、作用機序は不明だが、高齢者、特に閉経後の女性に多く報告されているとのことでした。今回の症例もほとんど高齢の女性についての報告でした。
閉経後の女性はホルモンバランスが崩れているので、スタチン系薬剤のホルモン合成阻害作用が関連しているとも考えられます。また男性や若い人の発症例も報告されています。
見逃しがちな副作用ですが、渡薬時などに、抜け毛などないか聞き、早期発見に努めましょう。内容的に相談しにくいと感じる人もいると思われますので、電話相談など工夫しましょう。
(民医連新聞 第1365号 2005年10月3日)
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