民医連新聞

2005年3月21日

人を大事にする職場づくりひろげよう 第2回民医連職員の健康を守る交流集会

 全日本民医連は三月五~六日、大阪で「第二回民医連職員の健康を守る交流集会」を開き、四〇県連から一七一人が参加しました。

 対象は事業所の衛生管理担当者などで、目的は、(1)職員の健康問題について整理すること、(2)現場の困難を出しあい、具体的に解決すること、などでした。

 九州社会医学研究所の田村昭彦所長は、職員の健康管理プロジェクトが二〇一事業所を対象に行ったアンケート調査 の結果をもとに、民医連職員の健康管理の現状について今後の方向性を示しました。「第一回集会以降、衛生委員会の設置はすすんだものの、監督署への届け出 未提出事業所が多数ある」とのべ、早急な対応を求めました。また、「衛生管理者、産業医などの体制整備は第一回集会以降前進したが、職場巡視や過重労働者 への面接など、産業医、衛生管理者の積極的な関与が不十分である」と指摘。「『職場の安全衛生宣言』づくりや職場復帰支援活動の強化など、健康な職場づく りは事業主の責任であるが、労働組合や職員一人ひとりが活動に参画することが重要である。人を大事にする職場づくりの運動をひろげていこう」とのべまし た。

医療安全と職員の健康は車の両輪

 分科会は、「健康管理・衛生管理会議」「急性期病棟での過重労働問題」「介護労働と職員の健康問題」「衛生委員会活動の前進」など六テーマ。

 第二分科会は、「メンタル問題の改善に向けて(気づきの促進、予防・早期発見)」がテーマ。新潟・下越病院の井沢和恵さんが新潟勤医協の「こころの健康づくり計画」について報告し、参加者の注目を集めました。

 同法人は、第一回の集会以降、「職員の健康問題は医療の安全性と車の両輪である」と、費用もかけて対策をスター トさせました。全職員を対象にセルフケアの研修会をのべ四回、外部の産業カウンセラーによる「こころの相談室」を院内に設置し、個人相談をのべ四五回実 施。また、「職場のストレス判定図」に基づく職場診断などにもとりくみました。井沢さんは「相談窓口を設置してから、あらたな長期病欠者が出ていない。今 後は、相談から治療へ結びつけるシステムを整備していきたい」と報告しました。(鐙(あぶみ)史朗記者)

(民医連新聞 第1352号 2005年3月21日)

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