副作用モニター情報〈255〉 タミフルによる中枢神経系の副作用について ~その2~
〔症例1〕未就学男児。タミフルを服用した6時間半後、40度の熱が続くため、カロナールを内服。その2時間後、熱は38.4度まで下がっていたが就寝中に突然騒ぎ出し、おびえてけいれんを起こす。目の前を手で払うしぐさをする。その状態が5分ほど続く。以降、服薬を中止する。
〔症例2〕10代男子。服用1日目、夜中に起きて走ったり、興奮した感じで「大きい指が見える」と叫ぶ。服用2日目、寝ぼけた感じだが「変な音が聞こえる」と、訴えて泣く。熱は下がっていた。服用3日目以降、症状はなし。5日間飲みきり。
そのほか、ウトウトした状態で暴れる(未就学児)、服用後に眠気、24時間寝たまま (20代女性)、意識障害、名前を呼んでも反応不良(5歳男子)などの中枢抑制状態の症例や、服用後の悪夢(2件)、手の痺れや手のふるえ(2件)、味覚 異常(1件)、物が小さく見える、斜めに見える、目がチカチカするなどの視覚異常(2件)、頭痛(1件)、不眠(1件)などの報告がありました。
中枢抑制剤は、逆説的興奮やせん妄、異常行動を起こすことがあります。呼吸抑制と異常行動は、同一作用による害反応と考えられます(医薬ビジランスセンター・浜六郎氏)。
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ほかにも嘔吐や吐き気など消化器系の副作用が13件報告されており、中枢神経系(脳圧亢進など)による症状の可能性も否定できません。
タミフルがインフルエンザ罹患時に脳内に移行し、中枢神経系を抑制し、呼吸抑制や異常行動死などを引き起こすことを否定できません。
インフルエンザのシーズンを前に、タミフル使用の適否の検討、患者への十分な説明と同意、服用後のモニターが必要です。副作用報告とあわせ、タミフルの処方ルールなどの試みをお寄せください。
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