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副作用モニター情報(薬・医薬品の情報)

副作用モニター情報〈285〉 プラビックス錠の副作用に注意

プラビックスは、動脈での血栓の凝集や形成を抑制する抗血小板薬です。世界では脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈疾患の既往がある患者の、アテローム血栓症イ ベントの予防に広く使用されています。国内でも虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制だけを適応症として発売され、2007年10月から 経皮的冠動脈形成術が適応になる急性冠症候群(不安定狭心症、非ST心筋梗塞)が追加され、使用頻度が増えています。
 アテローム性動脈硬化は、血管内の内側にプラークがつくられ、加齢とともに増大し、血管内腔が狭くなります。この過程で、突然プラークが破綻し、血液中の血小板が活性化され、血栓が形成されます。このアテローム血栓性のイベント予防に、今後ますます広く使用されると予想されます。
 従来品の類似薬「塩酸チクロピジン」と比較して、能障害など重篤な副作用が少ないことが特徴と宣伝されています。しかし構造式もチクロピジンと非常に類 似しています。国内外の臨床試験では、出血(頭蓋内出血、胃腸出血)や黄疸、肝機能障害、TIP、無顆粒球症、汎血球減少症、スティーブンス・ジョンソン 症候群、中毒性表皮壊死融解症など、重大な副作用が報告されています。
 塩酸チクロピジンと同様に、あらかじめ副作用について、患者さんに十分に説明し、定期的に肝機能や血液の検査を受ける必要があることの理解を得たうえで、処方、投薬することが必要です。特に飲み始めの数カ月は、2週間ごとに検査を実施することが重要です。
 また、薬剤は長期継続的に服用するので、その後も定期的に肝機能や血液の検査を実施し、副作用の発現に十分注意する必要があります。
 全日本民医連の副作用モニターにも投与8日で肝機能値上昇、40日目で出血性十二指腸潰瘍、4日目で頭を押さえつけられるような頭痛などの報告がありま す。いずれも中止後、回復しています。副作用の初期症状を見逃さないよう、注意しなければなりません。

(民医連新聞 第1425号 2008年4月7日)

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