副作用モニター情報〈216〉 メイアクト錠でショック症状を呈した症例
2002年9月、歯科で抜歯後、メイアクト錠100、フェゾナックを処方された。1回分服用後、数時間で嘔吐3回あり受診。顔色悪く、口唇紫色、冷や汗 あり。SpO2(動脈血酸素飽和度):85、血圧80/30。アクチット500+BC+プリンペラン1Aを点滴し、SpO2:96、血圧110/60に回 復。
03年2月、再び抜歯、またメイアクト錠100、フェゾナックが処方され、帰宅後メイアクト錠だけ服用。1~2時間後に嘔吐、起立不能になり受診。悪寒、 チアノーゼもみられる。血圧86/60、アクチット500+BC+プリンペラン1Aを点滴し、回復した。
同じ薬剤で同様の症状を起こしていることから、この症例はメイアクト錠によるショック症状と考えられます。事前にアレルギー歴など問診を十分に行っていれば、2回目は防げたはずでした。
事前に既往歴などについて、十分な問診を行うことは重要です。特に抗生物質によるアレルギー歴は必ず確認すること。アレルギーカードの作成や、「お薬手帳」の活用も重要な予防策です。内服薬は注射剤と違い投与後の経過観察は長めに、自分でしなければなりません。投薬時、患者にアナフィラキシー様症状等の説明や症状が出現した時には、すぐに受診するよう伝えることも大切です。
※参考…メイアクトのショック症状は国内で6件報告されています。(メーカー)
(民医連新聞 第1349号 2005年2月7日)
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